【訃報】千玄室さん死去 茶道裏千家前家元、102歳 文化勲章「一盌からピースフルネスを」|京都新聞デジタル 京都・滋賀のニュースサイト
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【訃報】千玄室さん死去 茶道裏千家前家元、102歳 文化勲章「一盌からピースフルネスを」|京都新聞デジタル 京都・滋賀のニュースサイト

 

【訃報】千玄室さん死去 茶道裏千家前家元、102歳 文化勲章「一盌からピースフルネスを」|京都新聞デジタル 京都・滋賀のニュースサイト

千玄室さん

千玄室さん

 茶道裏千家の前家元で文化勲章受章者の千玄室(せん・げんしつ、斉号鵬雲斎=ほううんさい)さんが亡くなったことが14日分かった。102歳。京都市出身。葬儀・告別式は未定。


 1923年、十四代家元碩叟(せきそう)宗室(無限斎)の長男として生まれた。学徒出陣で太平洋戦争に出征、海軍少尉に任官し、徳島海軍基地で特攻訓練を受け、出撃直前に終戦を迎えた。復員後、46年同志社大を卒業、米ハワイ大でも学んだ。49年に後藤瑞巌大徳寺管長の下で得度、64年に家元を継承し十五代宗室を襲名した。2002年12月、異例の在世継承で長男の十六代坐忘斎に家元を譲り、玄室を名乗った。


 死を覚悟した戦争体験から、戦後、お茶を通じて世界の平和協調を願い「一盌(いちわん)からピースフルネスを」を提唱。1951年の米ハワイ訪問以来、世界約70カ国を300回以上歴訪し、茶道の伝える「和敬清寂」の理念による平和精神の普及活動を行った。38カ国・地域に113カ所の海外拠点を整え、茶道留学生も受け入れた。


 96年には中国・敦煌の莫高窟で、2000年にはドイツ・ベルリンの壁跡地で献茶式を行うなど、世界各地の戦乱や和平を象徴する場所に献茶する国際平和活動を続けた。中でも同年と10年、23年には、米ニューヨークの国連本部で世界平和を祈念する献茶式と茶会を開催、総会に出席する事務総長や各国代表者らをもてなし、平和の心を強く印象づけた。

今年3月、戦時中を振り返る裏千家の千玄室前家元(京都市上京区・今日庵)=撮影・松村和彦

今年3月、戦時中を振り返る裏千家の千玄室前家元(京都市上京区・今日庵)=撮影・松村和彦

 11年には太平洋戦争発端の地、米ハワイ真珠湾のアリゾナ・メモリアルで、強く望んでいた戦没者追悼の献茶を行い、恒久平和を祈った。12年には国連ユネスコ親善大使となり、国内外の文化保護にも心を砕いた。


 1973年藍綬褒章、80年紫綬褒章を受章。94年には勲二等



旭日重光章、97年に文化勲章を受けた。



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